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鏡のない世界誰も自分の姿を知らない他人のことや周りのことはよく分かるのに自分自身のことはよく分かっていないあるいは事実とかけ離れたままの思い込み自分のことを話し始めるとほとんど噛み合うことはなく至る所で辻褄が合わないからやがて誰も自分のことは話さなくなる中身のないまま槍玉を探す
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誰かが止めないとまた次に引き継がれてしまうその結果同じような思いにさせることになる身近な名誉と引き換えにして見えないところで歪んだまま気付かないふりの積み重ねられ長い間の積み重ねられ外面の後ろに隠されたこれまでの誰かが潰されてきた誰かの名誉に見合うものではない自分が止めないと
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始まる前に終わっているこれからやることは全て無駄に終わるのだろうそれがわかっていても立ち止まる気配もなく進められる誰かが耐えきれずにそれを止めようとする思いとどませる道理はないそれなのに暗黙の約束事がちらつかせられるそれこそが始まる前に終わっている理由
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限界の手前まではいつの間にか辿りつける肝心なのはそこから先で自ら行き止まりにしてしまう何もないところで足がすくんでしまうこうするべきそうすべきではないとどこかの誰が繰り返ししゃべっている関わりのないものに交わる余裕はない限界の手前にそびえ立つ壁に集中する
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間に合うはず十分過ぎるくらい余裕を見て早めに出かけるいつの間に早足になって人の波を掻き分け進んでいるぶつかりそうになり挙句に躓いてしまう抱えていたものが散らばってしまういくつかは蹴飛ばされまたいくつかは踏みつけられ誰のせいにもできず自分が悪いわけでもない間に合うはずがそうならない
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干上がる前にできることはそうなることがわかっているのに何もしないで待ち続けている間違っていてもそのままにする悪い流れを立ち切ろうとして奮い立って働きかけるそのつもりのはずだったのに気付けば同じ穴の中にいるどちらが先なのかどうでもいいやがてその時が来る未然に防げたはずなのに
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すぐにはできない今は無理ではいつなのかと詰め寄られるいずれにせよすぐではない何度も繰り返し同じことを伝えるだけ噛み合うことのない話の終わり力づくで強要する許されるはずもない震える手で宣言して記録を取り始めるこうなってしまうと元には戻れない意味のない時間だけが消費され続ける
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車に乗せられ連れて行かれる外の様子も伺えないまま時間だけが過ぎる止まったり動いたり曲がったりを繰り返しいつまで続く突然大きな音とともに陽の光の下に放り出される何が起きたのかここはどこなのか振り返ると炎に包まれた黒い塊の見える
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貯めてきたもの脇目も振らずに何を言われても後ろ指を差されても見えない未来のために集め続ける理由を尋ねられても答えようのない想像に任せるうちに許されないものを貯め込んでいるに違いないと貼り付けられたひとり歩きの成れの果て事実とは違う
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そろそろ出口が見えてくるはず待ち焦がれていたその時は近い暗がりに灯る炎を手がかりにして休むことなく前だけを向いて近づくにつれ頭の中を巡る出口のように見え違うかもしれない不安の予防線積み上げてきたものが揺らいでくる揺れの周期が少しずつ短くなってくるやがて激しく揺さぶられ今いる場所さえわからなくなる
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わかった気にならないとやってられない席が開くのを待ち続ける突然割り込まれて横取られにあう湿った空気の下の賑わい遥か遠いところに来ていることに気付かされる濁り水の中にいるような居心地の悪さに削り取られてしまう背中指差し笑われるばかり
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そろそろやめる時よくわからないものにこだわってしがみついて見境がなくなってしまっている状態からおだやかな素振りで内心決してそうではないあれこれ詮索されたり悟られたりしないように作り上げてきた囲いの綻びどこかに無理があるまま放置してきたいつかその付けを払うことになる
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さわれない壁理由はどこにも書かれていない触れられない触れるべきではないことだけあちらこちらに繰り返し書き記され距離を詰めたくても近づくことさえ出来ないどうしても壁に触れたい気持ちを抑えられず暗くなったあと人気がなくなってから勢い良く飛びつこうとすると壁の奥から巨大な手が伸びてきて摘み出される
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まだ終えられない終わりそうにないすぐにでも終えてしまいたいのに出口が遠くなってゆくそんなはずはない気のせいに違いないここまで随分と積み重ねてきたのに振り返り確かめてみるとあるはずの道がどこにもない終えたばかりのところからまたやり直しになってしまう
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ねじの思い出随分前でいつだったか曖昧なまま壁の向こう側下の方から聞こえてくる耳にしたことがあるはずのものがあちらこちらで微妙に違っているあれでもないこれでもないというつながりそうでつながらないつながったからなんだという所々で光っている忘れられない足跡を残す世に出るのが早すぎたとしてもこれから時間をかけて少しずつ広がってゆく
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地下の階段を行ったり来たり上り下りを繰り返していると前後不覚になって行き先を見失うどこから来てどこへ向かうのか何もわからないのに立ち止まることさえ許されないいつの間に奥深いところに地上へ向かう道がわからないどれくらい時間が経ったのだろう
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どこでもらってきたの明らかに歪な形になっていつからそんなふうになってそもそも存在に気がついていない分かるはずがないどこでもらってきたのまともではない状態に見える傍目に見ても明らかなもらった覚えのどこにもないあるいは勝手についてきただけとしても力ずくで無理矢理剥がすことのできない気にしない分にはさしたる害悪もないかと言ってこのままでいいわけでもない
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あかりの消えたあとぼんやりと光るやがてそれも見えなくなってしばらくすると黒い影がゆっくりと動き始める周りにあるものを取り込みながらぶくぶくと大きく太り続ける扉の隙間をすり抜けて壁の向こう側まで到達背中を丸めた人のような姿になるとおもむろに黒い手が生えてきてこちらに向かってまっすぐに伸びてくる
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わたし忘れそのためにここにいるはずなのにわたし忘れそのためにここにきたはずなのに些細なことに気を取られ目的を見失ってしまう長い時間をかけて迷った割には面白みのない無難な選択に陥っている地元のものだと気付かされわたし忘れの言い訳の出来上がる
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ここから出してもらえない時間が来たのに出してもらえないざわつく箱の中飴玉の飛び交い外にいるはずの人たちも誰一人いない揺れる空から地面に叩きつけられたあとようやく動き出したように見え同じところを回っているだけ狭い空間にいつまでも閉じ込められたまま息苦しく自由のない時間に組み込まれる
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霧の山頂覆い尽くされてしまって何も見えない白い壁に向かって何も言わずに待ち続けている座り込んだまま何もない一日が終わってしまうどうにかして目的を果たそうと足掻いてみても地上は晴れ渡っているらしいのにここでは視界を奪われたまま待ち続けているのは何のため日が暮れても灯りは見えない
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無数の紙切れが浮かんでいる不思議な夢の途中暗闇の中で色とりどりの様々な大きさの無数の紙切れが不規則に動いている近づいたり離れたりを繰り返しながら気が付くと川のほとりへと連れられていた眠れない夜のあと振り返っても引き返せそうにない
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駆け込みの間に合い実は間に合ってはいない自分だけが間に合ったと思っていて 決して間に合ってはいない無理を承知で扉を開けようと目が合ったものから巻き込んでゆく大丈夫だと言われそのまま受け止めるそんなはずはないそもそも間に合っていないのに決して大丈夫なはずがないそのままではない
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